企業等で独自にドメインを取得・使用している際に注意したい事項です。
ドメインには保有期限があります
ドメイン(https://www.example.jp/ や https://example.com/ の赤字部分)は、一部※1を除き、他と被らなければ基本的には誰でも自由に取得・使用※2することができます。
※1 国・自治体や学校等、一部の組織のみ取得・使用できるドメインがあります。
※2 有料で取得できるもの、無料で取得できるものがあります。
ただし、一度取得すれば永久に使用できるものではなく、定期的に保有期間の更新が必要となり、仮に保有期間の更新を行わなかった場合は、ドメインを第三者に取得される場合があります。
旧取得者は、権利がなくなれば当然ドメインを使用できなくなります。
ドメインを第三者に取得されるとトラブルの原因にも
使用実績のあるドメインは、他のサイトからのリンク設定や検索エンジンの評価が残っているため、新規ドメインよりもアクセス数を見込める場合があります。
そのため、悪意を持った第三者に悪用される可能性があり、その取扱いには注意が必要です。
なお、一度手放されたドメインを第三者が取得することは、特別な理由がない限り問題はありません。
ドメインは不要になっても安易に放棄しない
独自のドメインを取得してWebサイトを公開している場合、ドメインを廃止または変更する機会がないとも限りません。
ただしその際は前述の通り「旧ドメインを一定期間保有する」等、悪用されないための対策が必要となります。(参考:政府CIO『ドメイン管理ガイド』)
また、旧ドメイン名の入ったメールアドレスを使用していた場合は、SNS等への不正アクセスや、なりすましメール対策として以下の点にも注意が必要です。
- 旧ドメイン名の入ったメールアドレスで登録したサービスのアカウントは削除または設定を変更する
- 旧ドメイン名の入ったメールアドレスを終了した旨を関係者に周知する
なお、イベント等の期間限定で公開を予定しているWebサイトの場合であっても、新規にドメインを取得せず、サブドメインを使うといった既存のドメインを活用した方法によれば、その後の対策を簡略化できることもあります。
ドメイン名は企業の顔です
ドメイン名は、企業の顔となり得る大切なものです。
ドメインの保有期間の更新し忘れや、放置によって第三者にドメインを悪用された場合は、その企業の信用に多大な影響を与え兼ねません。
独自ドメインを取得・使用している場合は、そのようなリスクを踏まえた取扱いの検討をお願いします。