VPNの脆弱性情報と対策について
掲載情報の概要
- 掲載日: 2024年10月17日
- 掲載趣旨
- VPNの脆弱性に関する注意喚起が多く発表されている。中小企業においても、VPNの利用に伴うリスクを低減させるための対策は必須である。
- 分類
- #VPN
- 参照元
最近の脆弱性情報
- 脆弱性対策情報 | 情報セキュリティ | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
- JVNVU#98330908: Check Point Software Technologies製品における情報漏えいの脆弱性【JVN】(2024年10月15日)
VPN利用の危険性
- VPNソフトウェアやハードウェアの脆弱性が放置されると、サイバー攻撃の対象となり、脆弱性を悪用して不正アクセスされ、情報を搾取された事例が多く報告されています。特に、古いバージョンのVPNを使用している場合は注意が必要です。
- VPNを利用するデバイスがマルウェアに感染している場合、その感染がネットワーク全体に広がる危険性があります。特に、メールの添付ファイルや不審なリンクを開くことで感染するケースも報告されています。
- 次のようなケースもあります。
- VPNの脆弱性情報が公開された際には、VPN機能を無効にしていたため、対策は必要ないと判断されていました。しかし、テレワークに対応するためにVPN機能を有効にしたことで、脆弱性が露呈し、不正アクセスが行われました。このように、機器の利用用途が変わった場合には、必要なセキュリティ対策も変わる可能性があることを考慮していなかった。(引用:中小企業向け サイバーセキュリティ実践ハンドブック2023年版 2-3-1. 最近のサイバー被害事例発生の傾向)
直近の対策
- ソフトウェアの最新化
- 常にVPNクライアントや関連ソフトウェアを最新の状態に保つことで、既知の脆弱性を修正し、セキュリティを強化します。
- 多要素認証(MFA)の導入:
- パスワードに加えて、追加の認証要素(例:SMS認証や認証アプリ)を設定することで、セキュリティを大幅に強化します。
- サイバーセキュリティソリューションの導入:
- ファイアウォール、侵入検知システム(IDS)、侵入防止システム(IPS)などのセキュリティツールを導入し、VPNの周辺環境を保護します。
将来的な対策
- VPNに代わる新しい技術の導入を検討してください。
- SASE(サービスとセキュリティの統合)
- VPNに代わる技術として注目されています。SASEは、ネットワーク機能とセキュリティ機能を統合し、クラウドベースで提供されることが特徴です。これにより、従来のVPNに比べて、より柔軟で効率的なネットワーク接続が可能となります。
- SASEは、特にリモートワークやグローバルなビジネス展開が増加している現代において、VPNに代わる有力な選択肢となっています。